Cinema PETHICA x gallery385 Vol.3 開催レポート!
去る4月14日に Cinema PETHICA x gallery385 シネマペシカの第3回目を開催いたしました! 映画「それでも僕は帰る~シリア 若者たちが求め続けたふるさと~」を上映。
2011年に始まった「アラブの春」と呼ばれる民主化運動の波。その影響を受け、シリアでも2人の青年が立ち上がった。サッカーのユース代表チームでゴールキーパーとして活躍していた当時19歳の青年バセットは、そのカリスマ性から若者を惹きつけ、平和を訴えるシンガーとして民主化運動のリーダーになっていく。彼の友人で、有名な市民カメラマンである24歳のオサマは、デモの様子を撮影し、インターネットで公開することで、民主化運動を広げようとする。 バセットは歌で、オサマは映像で、それぞれ非暴力の抵抗運動を先導していたものの、2012年2月、政府軍の容赦ない攻撃によってホムスで170人もの市民が殺害されたのを機に、バセットと仲間たちは武器を持って戦い始める。 彼らはなぜ戦い続けるのか、生きることとは、戦争とは、ふるさととは……。シリアの民主化運動の中で生きている人々の“リアル”が映し出されている作品。
シリアでは昨年2016年に停戦合意が発効されましたが、合意は遵守されず、いまだ多くの地域で戦闘が続いています。この映画は、2013年の作品でした。そのころのシリアは「アラブの春」から民主主義を唱っての内乱でした。しかし、この映画の後の2015年からはISが絡み、いまだ内戦が止んでいない状況です。映画を観終わった後、みなさんで語り合いましたが、みなさん、心にずどーんと、どしーんと何か重たいものを感じたようで、静かな語りべとなりました。参加者全員で感想を交わし合い、とても貴重な会となりました。
まず、この映画を通して、遠く昔の出来事ではなく、今も毎日、爆発物から命を守る生活をしているということを知識として知っておくこと。宗教の尊さや、感じ方は、その宗教ではない日本人の我々には計り知れず、わかる事も分かり合えることも難しいということ。ただ、自分がもしもそういう直面に陥った時に、どのように考え、どのように行動すべきか。
「とても困難な選択ですが、争いの原因を自分事として防ぎとめる意志の力を信じたいです。」という感想もいただきました。
映画の中でも、当初は勇敢に平和を唱えていた若者が、数日後には武器を持ち、武器に目をギラギラさせたり、戦うことに必死になったり。人間の根底にあるものを垣間見た気がしました。私は、誰かが犠牲になってできた平和は、平和とは言えないと思います。
また、自分達がいかに平和に幸せに暮らせているか、ということまで語り合いに。今回は重たい映画だったからか 会への参加人数も少な目だったのですが、少ないからこそ、いろいろなお話しができた気がします。「重たい映画だったからこそ、参加したかった」とおっしゃってくださった方もいて。一人では観ないであろう、ドキュメンタリー。この映画を観ること、参加するという勇気に感謝します。大きな意味のある、とても素晴らしい機会だったと思います。
我々に何ができるのか。
ひとつの答えとしては出せませんでしたが、各々に現実と、世界を知る事ができるきっかけとなり、これからの各々の人生や日々の生活の中で、同じ地球上のこととして想いを馳せることができたなら、良かったと思います。我々に何ができるのか。そう立ち止まって考えることを止めないでいたいと思います。
ご参加いただきました皆様、どうもありがとうございました!
◆おまけ写真:私がアラブで登った山からのシリアの眺め(シリアは情勢悪で国境を越えられませんでした)。とても美しいアラビア砂漠でした。美しい地球を戦争で失いたくないものです。
<Gallery385> オーナー自らが約1年かけて古家をリノベーション。2017年1月にOpenしたばかりの多目的スペース。 これからはみんなで楽しい空間を創りあげていきたい、というオーナーの希望により、使用させていただくことになりました。 アートや、文化、なにか開催したいという方はぜひ♪
【期間限定ショップのお知らせ】 ”旅するジュエリーPETHICA(ペシカ)” 期間:4月20日(木)〜26日(水) 場所:池袋東武1F 2番地アクセサリーイベントスペース 時間:午前10:00~午後9:00 (日曜は午後8時まで)
みなさまのご来店を心よりお待ちしております
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