Cinema PETHICA x Coco-de-sica Esta青山 Vol.12 開催レポート

4月9日（(月)）にCinema PETHICA x Coco-de-sica Esta青山シネマペシカの第12回目を開催いたしました。

映画『ジェンダー・マリアージュ』～全米を揺るがした同性婚裁判～を上映。

原題 The Case Against 8

製作国アメリカ

製作年 2013

監督ベン・コトナー、ライアン・ホワイト

プロデューサーベン・コトナー、ライアン・ホワイト

音楽ブレイク・ニーリー

編集ケイト・アメンド A.C.E.

同性婚が合法とされていたアメリカ・カリフォルニア州で、2008年11月、結婚を男女間に限定する州憲法修正案「提案8号」が通過。同性婚が再び禁止されることになった。この「提案8号」を人権侵害であるとして州を提訴したのが二組の同性カップル。クリス＆サンディとポール＆ジェフ。アメリカ合衆国最高裁判所で婚姻の平等が初めて争われるこの訴訟のもと、かつてブッシュ対ゴアの大統領選で敵同士だった2人の弁護士、テッド・オルソンとデヴィッド・ボイスも手を取り合う。愛とは、家族とは、人権とは……。彼らのかつてない闘いを5年以上に渡って撮影し続けた感動のドキュメンタリー。（HPより） ---------------------------------

好きな人と一緒にいたい。愛する人と一緒にいたい、そして結婚したい。巡り合えたなら、誰もが抱く愛の感情。そんな権利をめぐったドキュメンタリー。同性愛をカミングアウトする人々も増えてきた昨今、これからもっと世の中や人々も変わっていくはず。いろいろな愛のカタチを少し見つめてみませんか？と、今期最初のシネマペシカでは、愛のカタチのドキュメンタリー作品を選んでみました。

ストーリーや構成も素晴らしく、音楽も美しく、ドキュメンタリーとしてとても素晴らしい作品でした。

鑑賞後の語らいで参加者からは、

・自分の知らない愛のカタチを知った。家族愛も同性愛も、「愛」「愛すること」は素晴らしいことだと思う。

・なぜ結婚にこだわるのだろう、と思った。結婚しなくても一緒にいられればいいのではないか、と思っていたが、この映画のシーンにあったように、愛する人に何も残せない＝法の下で守られていないことが辛い、という現実があることを知った。

・アメリカだからこそある裁判だと感じた。日本では、このようなサポートしたり支援してくれるような先だった団体/人が少ないから、同じような活動をするのは難しいのでは、と感じた。

・「同成婚」という単語を使うこと自体が、特別視していて差別なのでは？と。

などなど、それぞれに思い思いのことを語っていただきました。

「同性愛者の友人や知人が周りにいる人はいますか？」と参加者に問うと、約半分の人たちが挙手されました。思ったより、日本でも周りにいらっしゃるんですね。

「その中でカミングアウトしている人たちはいますか？」と問いましたが、それはまだまだ少ない模様。

これから先、きっと、同性愛者が周りに増えたり、隣にいることもあるかもしれません。少なくとも、この映画を観た参加者、我々は、同性愛の方々を特別視しないし、同成婚のカップルの子供も差別しないでいられるんじゃないかな、と思います。そうあって欲しいな、と私は思います。

そして、この映画を通じて、同成婚への社会の厳しさ・難しさを理解したので、少しでも多くの人に伝え、寛容な社会を作っていけたらいいな、と思います。