Cinema PETHICA x gallery385 Vol.6 開催レポート
7月28日(金)にCinema PETHICA x gallery385 シネマペシカの第6回目を開催いたしました。
映画「ハッピーリトルアイランド」を上映。
-----------------------------
都会から移住した若者たちが島の老人たちから 人生を楽しむコツを学んでいく ギリシャは2010年頃からの経済危機で3人に1人は貧しく、若者の半分は無職となった。職を失い、希望を失った「ロストジェネレーション」と呼ばれる若者たちの多くはギリシャを離れ、海外に逃れたいと思うようになる。そして一部は僅かな希望を抱き、田舎を目指して移住(Iターン)した。 IT関連の仕事をしていた35歳のトドリスも彼女のアナとギリシャの離島でどこかミステリアスな島、イカリア島に移住した。自給自足的で経済危機とは無縁なイカリア島で彼らは飛び切り元気で長寿な老人たちと出会い、人生を楽しむコツを学んでいくが・・・
上映会後の語りでは、
・自分の生活がいかにモノに溢れているかを知った。
・ギリシャの経済恐慌によっての移住とは別の問題だが、日本の過疎化をどう考えるか。
・選択と幸福の関係、選択肢が多すぎることは幸福度を下げる、選択肢が少ない方が人はハッピーなのかもしれない。
・ 実際、郊外に移住したとしてもコミュニティに入れるかどうかは、とてもシリアスな問題。
・移住するにあたっては、一人では難しい。パートナーがいてこそできることだったりするのでは。
過疎化の進んでいる出身地の土地をどうするか、現在空き家の住まいをどうするか、移住するかどうかの問題の直面している参加者もいました。
映画を観て、内容には皆さん肯定的に受け止めているのに、「島はどこかへ移住したいですか」と質問すると、2割くらいしか手を挙げなかったのも興味深いことでした。理由は、「仕事があるのか、仕事をどうするのか」。これは日本で今抱えている大きな問題ですね。勇気があればできることなのか、パートナーがいればできることなのか。「LOVE, 愛が必要。自分が移住したくても配偶者が乗り気にならなければ叶えることは難しいし...」という意見も。
この映画を通して、『豊かさとは何か』という問いを少し立ち止まって考える時間となったなら幸いです。